カレー沢薫先生の「ひとりでしにたい」というマンガが『孤独死』というテーマを扱っていて、とても面白いです。
このマンガの1巻あとがき『余はなにゆえ「ひとりでしにたい」と思うに至ったか』まで読みました。
1巻と1巻のあとがきを読んで、孤独死が問題ではなく一人で死んだ後、一人ゆえに長時間気付かれないというのが問題だということに気が付いたので深掘りしてみました。
孤独死=突然死じゃない
孤独死って聞くと、ある日突然即死するってイメージがあったのですが、実はそうじゃないらしい。
人間はそう簡単に即死しないそうなんです。
厚生労働省が掲載している資料「老年者の突然死」で確認したところ、
突然死の大部分は器質的疾患、とくに心臓、動脈系、呼吸器系およびそれらの制御系つまり中枢に重大な異常があるものに生じるもので、言い換えれば、これらに異常がなければ、老年者でも突然死することは極めて稀なようにできている。
老年者の突然死
心臓とか呼吸とか血管とか脳の病気がなければ、突然死は激レアということですよね。
生きていれば何かしら体の不調はあったりするでしょうけど、例えば持病もないのにポックリ死ぬって言うのはかなり難易度の高いことなのかもしれません。
ちょっとずつ孤独になっていく
孤独死の発見が遅れるケースって、ポックリ死んでました!っていうよりも、じわじわと家族や友人などの人間関係が疎遠になっていくのかも。
ちょっとずつ孤独になっていって、周囲にSOSのサインも出せずに死んでいくことなのかなって考えるとゾッとします。
例えば、老後の『体がツラい』というのにプラスで『孤独で寂しい』も加わって『お金の不安』とかもあったら負のコンボがヤバいです。
生きるやりがいとか、趣味もないと、キツそうだ・・・。
孤独死しそうな身内がいる・・・
マンガ『ひとりでしにたい』の主人公は、身内の孤独死に触発され、自分の人生設計を立て直す未婚で中年の社会人という設定です。
主人公と私は環境や立場は違いますが、
身内に将来孤独死するんじゃ・・・と危惧してる人間がいる私にとって、まったく他人事には感じませんでした。
ろくなことがないので関わりたくはないが、でも孤独死されて、それでずっと気が付かないのも困るよなってことで、どうすればいいのかって感じなんですが、
引継ぎこのマンガから考えるきっかけを貰おうと思っています。
今どきは、SIM内蔵の電球で1日の間に点灯と消灯の動きがない場合にお知らせメールが届く商品もあるみたい。
死は誰も避けては通れない道
今の時代はスマホもあるし、その時になったらその都度調べたり、役所で聞けばいいと思う反面、予習感覚でこの本を読んでいます。
この作品の良いところは『終活』について勉強しているつもりじゃないのに、終活についての心構えや具体的な方法を読者に示してくれているところです。
親世代も自分自身も「自分が死ぬ時の迷惑」は考えてこず、何故か子や親族に迷惑を掛けるのが当然だという風潮ありませんか?
死んだ後、その迷惑を最小限に抑える方法を考えようというの考え方がこのマンガで学べます。
このマンガはホントにタメになる~!
親は、自分の死に際どう考えてるんだろうか。親に『就活』させなきゃな・・・と少し憂鬱になるのでした。