変な家【第1巻】
あらすじ
オカルト専門ライターの「私」は知人から、とある家の間取り図を見せられた。そこには正体不明の「謎の空間」が存在するという。建築設計士・栗原に意見を求めると、彼はこの家のおかしなところを次々に指摘し始めた……!
「変な間取りだな」と違和感を感じるところから、じわじわと隠された真実に近づいていく描写は、ぞわぞわします。
一つの異常な間取りの家から始まるストーリー構成
この作品を読む前は、特徴的な色んな家を一話完結で取り上げていくのかと思ってたのですが、違いました。
一つの変な間取りの家が売りに出されていることが発端となって、その変な間取りの家について、なぜそのような間取りにする必要があったのかという推理展開が始まっていくという流れです。
「間取り図面が変な家ってどういうこと?」と私にはどこが変か最初はさっぱり分からなかったのですが、登場人物オカルト好きの建築家はすぐに変なところを見つけ、不気味だと指摘します。
図面だけで不気味?
読者が家の間取りに違和感を覚えたあと、その先の推理も図面で進みます。
それこそ思いもよらない推理がされ怖いもの見たさで読み続けちゃいます。
間取りから元住人の生活を想像するというのが、すごく生々しく感じて怖かったです。
部屋の間取りという日常のありきたりなものが題材
ホラー作品かと思いきや本格ミステリーでもあってホラーとミステリーの両方から一気に引き込まれます。
部屋の間取りという今までに無い切り口。
館物は今まであったけど、間取りミステリーは新ジャンルではないでしょうか。
そして、謎解きという見せ方で背筋ゾッとして面白い。
部屋の間取りというありきたりなものが題材のため、ホラーとミステリーに妙にリアル感があわさって不気味さが増します。
原作を知っていてものめり込める
この漫画を読みましたというレビューには、既に小説もYouTubeも見た勢も多くいるようです。
私も、不動産業界に勤めている友達に教えてみたら、やはり彼らの業界でも話題作のようで、小説もYouTubeもすでに見てるのにマンガも読んだと言っていました。
面白いことに、結末を知っていてもコミック版は先が気になって止まらなくなったと言っていました。どうやら漫画だと小説版よりさらに臨場感が増して絵で情報が補われる分怖さも倍増した感じだそうです。
原作を読んで結末を知ってるのに先が楽しみで仕方ない!という原作を知っていてものめり込めるという感想でした。
原作を読んで結末を知っている方も、結末を知らずに初めて読む方も、特徴的な間取りのあの家で事件は起こっているのか、いないのか!?ハラハラすること間違いなしです。